TOYBALL FACTORY

メイドというと”萌え萌え〜”とかそっち系を連想しがちですが（いやそれはそれで(^ ^;）、この漫画では至ってまじめに本来のメイドの人生を描く事で話題になった作品です。
表題でもあるエマというメイドのお話は結末を迎え、現在ではその脇にいたキャラクター達の人生を描くサイドストーリーを展開しています。
この９巻が発売されていたので読んでみたのですがこれは本当にすばらしい。

本編とはほとんど関係のない、悲劇のヒロインでも無敵のヒーローでもなく本当に普通に生活しているであろう、はっきりいって”その他大勢”と呼ぶ他ないキャラクター達が主人公となっていて（主要キャラの話もでてくるけど）その生き様を見せてくれます。登場人物それぞれがきちんと人生をかさね、それぞれの考えをもち、そして確かに生きていく。
そういった厚みのある人間達が丁寧に描かれていて、さらに定評のある時代考証に基づく生活描写がその基盤を支えていて、”この漫画が終わった後も登場人物達の人生は続いていくのだな”と強く感じさせてくれるすばらしい演出でした。

うぅむ、かくありたい物です。