映画:マイマイ新子と千年の魔法2009/12/07 10:54

今年、大作映画も含めいろいろと映画を見てきましたが、No.1はマイマイ新子と千年の魔法です。
魔女の宅急便の演出補、アリーテ姫監督、エースコンバット演出、ブラック・ラグーン監督等を努められた片渕須直監督の最新作です。

http://www.mai-mai.jp/index.html

名作の呼び声も高く、公開延長を望む署名活動も開始されるほどです。

http://mega80s.txt-nifty.com/meganikki/2009/12/post-f1fc-1.html

舞台は周防の国、山口県防府市・国衙。広がるは一面の麦畑。
東京から転校生がやってきて、ともだちになる…あらすじはこれだけ。
いわゆるアニメに出てくる”出来た子”や年齢不詳の大人びた子は出てきません。
ほんとうにごく普通の(昔の)少年少女達がみずみずしく息づいているだけといってもいい映画です。
大人になった今では些細なことでも、子供のときにはとても大事だったことが忠実に繊細に丁寧に描かれ、胸の奥、鼻の奥がつんとしてきます。
ただ遊んでいるだけなのに、それを見ておかしくて笑っているのに、涙腺が崩壊しているのです。
ほれ泣けそれ泣けやれ感動しろ、といった演出は皆無です。
自ら子どもたちに歩み寄るだけで同じ世界に立ち、笑い、泣き、傷つき、そして再び生きていくことを一緒に体験できます。

映画館を出た時の清々しさはこれまでにないものです。胸の奥がいまでもキラキラしています。この気持をぜひ味わっていただきたいと切に願います。

残念なことに非常に売りにくい類の映画だと思います。東京での公開期間も残り僅かです。この映画はスクリーン、大画面で没入してみてほしいです。おすすめです。